「ロジャーは国内で販売されているほぼ全ての補聴器 / 人工内耳に対応」の実情は? 忖度なしで追及してみます

 

ロジャーのメリットとして「国内で販売されているほぼ全ての補聴器 / 人工内耳に対応」ということがあります。

「ほぼ全ての」という表現は微妙ですが、実際はどうなのでしょうか。

 

補聴器

 フォナック製補聴器

  ロジャーは同じメーカー「ソノヴァ」社製なので、当然ですが相性は抜群です。

  現行販売されている機種は全てダイレクト対応なので、ロジャー3の「ロジャーアンリミテッド」機能は有効です。

  販売終了となっているダイレクト非対応の機種には、一体型受信機の「ロジャー18」「ロジャー19」が用意されています。

 

 その他のメーカー製補聴器

  オーティコン製補聴器

   小児用補聴器ではフォナックと「二強」を形成していると言われているオーティコンには

   オーティコン製補聴器専用(機種指定あり)の補聴援助システム「EduMic(エデュマイク)が用意されています。

   「エデュマイク」の場合は、受信機を購入しなくても、オーティコンの対応補聴器との接続が可能です。

   価格は113,190円(税込)となります。ロジャーと聞き比べてみると、グループワーク時の性能などで劣る、

   との声があります。

   ロジャーを接続する場合は、オーティコン社製オーディオシューを介して「ロジャーエックス」が必要となります。

 

  GNリサウンド製補聴器

   同社製の補聴器と接続できる「マルチマイク+」が用意されています。価格は55,000(税込)です。

   ロジャーと違って1対1で使うもので、フォナック製品の「パートナーマイク(税込 55,440円)」と同性能の製品です。

    参考記事:最大25m離れた場所でも補聴器に声を届けられるフォナックパートナーマイクとは?

          ロジャータッチスクリーンマイクとの違いを徹底解説 

   ロジャーを接続する場合は、オーティコン社製オーディオシューを介して「ロジャーエックス」が必要となります。

 

  その他の要件

   他メーカーの耳かけ型補聴器や、Tコイル内臓の補聴器に対応できるロジャーの汎用受信機には次の2種類がります。

    ロジャーエックス

     各メーカーの耳かけ型補聴器に使用する際は、そのメーカー社製のオーディオシューが必要となります。

     ただし、それぞれの補聴器が販売終了になっている場合には、該当のオーディオシューも販売終了となります。

    ロジャーネックループ

     耳あな型やTコイル内臓の補聴器 / 人工内耳に対応できる受信機。

     ただし、耳あな型でも大きさによってや、Tコイル内臓でないタイプも多くあり、その場合はロジャーは使えません。

     また補聴器でも、最近はTコイルを内蔵していない機種も多くなってきています。

     またTコイル内蔵タイプでも、購入した際に販売店で機能が有効されていない時には、販売店に有効化して

     もらわないと、ロジャーを使うことはできません。

 

人工内耳

 アドバンスト・ビオニクス社製 人工内耳プロセッサ「ナイーダCI」

 コクレア社製 人工内耳プロセッサ「Nucleusu®7(CP1000)」

 コクレア社製 人工内耳プロセッサ「Nucleusu®6(CP810)」

 メドエル社製 人工内耳プロセッサ「SONNET / SONNET 2 / SONNET EAS / SONNET 2 EAS」

  それぞれ専用のデザイン一体型受信機「ロジャー17」「ロジャー20」「ロジャー14」「ロジャー21」が用意されています。

  (コクレア社が2023年10月にリリースした最新機種「Nucleusu®8」専用のロジャーは未だリリースされていません)

   参考記事:もっと知りたい「人工内耳 × 補聴援助システム ロジャー」のこと

 

 上記以外の人工内耳プロセッサ

  いずれも受信機「ロジャーエックス」を接続することでロジャーの利用が可能です。

  またTコイル内臓の人工内耳であれば、受信機「ロジャーネックループ」も利用できます。

   参考資料:ロジャーと人工内耳 フィッティングガイド (ソノヴァ・ジャパン社)

 

 コクレア社製 人工内耳プロセッサ

   同社製「ミニマイクロホン2プラス」が用意されています。価格は36,300円(税込)となります。

   グループワークにも使えます。コクレアの人工内耳装用者が、ロジャーの助成を自治体に申請すると、

   ミニマイクロホンを勧められるケースもあるとのことです。

 

ロジャーが「国内で販売されているほぼ全ての補聴器 / 人工内耳に対応」しているのは確かですが、

機種や設定、条件によってはロジャーを利用できないこともありますし、

ある販売店からの情報によっては、他メーカーの補聴器とロジャーをセットにする購入はほとんどありません、

という声もあります。

 

いずれにしても、自身が装用している補聴器 / 人工内耳に補聴援助システムを合わせる際は、接続条件の確認、コストの検討、

組合わせての試聴などを重ねて慎重に検討することが重要であると思われます。

 

また新たに補聴器を購入したり、買換えたりする場合には、フォナック製の最新補聴器が選択肢のトップに挙げられるでしょう。

2024年10月現在で販売しているフォナック製補聴器の機種は次の通りです。

各機種とも機能によって、30/50/70/90と4クラスに分けられており、価格も幅があります。

(片耳価格となりますので、ご注意ください。両耳の場合、単純に倍ではなく、両耳割引が適用されます)

 

シリーズ  耳かけ型 耳あな型 
RICタイプ パワータイプ お子さま向け
防水 標準 スリム
ルミティ オーデオL-RL  オーデオL スリムL  ナイーダL スカイL  
  販売開始 2023/6 

2022/11

2024/9

2023/6 

2023/9

2024/5

2023/9

2024/5

 

片耳(充電器込)

価格

267,300~

699,900 

192,000~

597,000

26,800~

683,400

209,000~

624,000

175,000~

528,000

 
パラダイス           バートP(一部)
  販売開始           2022/7
片耳価格          

233,000~

611,000 

マーベル           バートM(一部) 
  販売開始           2020/5 
  片耳価格          

170,000~

598,500

                  お問合わせ先: 

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