
補聴援助システム「ロジャー」のマイクのなかに「ロジャーテーブルマイク3」という機種があります。2019年3月に「テーブルマイクⅡ」としてリリースされ、2024年10月に「テーブルマイク3」としてバージョンアップされました。ネット上でも、あまり記事も見かけませんし、見ても「会議専用」「卓上置き型」などと書いてあるので、利用場面も限られそう。
確かに利用環境は限られますが、その環境では圧倒的なパフォーマンスを誇っています。今回は形も似ている「ロジャーセレクト3」との比較を中心に、「ロジャーテーブルマイク3」の実力に迫ります。

ロジャーセレクト3とほぼ同じ大きさなのに、重さ 3.7 倍!?
大きさは、ロジャーセレクト3の円形(直径5.5 cm)に対して、ロジャーテーブルマイク3は正方形(6.9cm 四方)と少し大きい程度。共に手のひらに充分収まる大きさです。ところが重さは、ロジャーセレクト3の28 g に対して、ロジャーテーブルマイク3は約 3.7 倍の103 g となっています。94 g のロジャータッチスクリーンマイク3より重く、ロジャー送信機の中では最重量となっています。
首にかけたり、襟元に付けたりする使用法もあるロジャーセレクト3に対し、卓上置き型とはいえこの重さ! 逆に「どんな機能が詰まっているんだろう?」と期待感すらあります。

会議 / ゼミ / ミーティング利用に特化した「ロジャーテーブルマイク3」
学校や大学の教育現場では、ロジャー送信機は離れた距離の先生に付けていただくケースも多いので「軽さ」というのは大きなポイントです。それに対して大学のゼミや企業では、テーブルでの 6 ~ 10 人くらいのミーティングでの利用シーンが増えてくると思います。その名の通り「ロジャーテーブルマイク3」は、そういうシーンでこそ威力を発揮する機能が満載されています。
「ロジャーテーブルマイク3」の指向性と集音する力
「ロジャーセレクト3」もテーブルに置いた時は「卓上モード」に切替り、6 方向からの声を拾うことが可能ですが、その指向はセレクト本体をプッシュすることで選ぶ仕様になっています(セレクトの名称の由来です)首掛け専用に見える「ロジャータッチスクリーンマイク3」もテーブルモードを備えています。
それに対して「ロジャーテーブルマイク3」は360 度全方向からの話者の声のうち、最も明瞭に聞こえる方向が自動的に選択されます。会議やミーティングなどで話し手が切替った時、自動的にその切替りを追い、聞き手(難聴者)に切れ目なく話し手の声を届けることができます。
使用可能距離は最大 約 40m 複数台接続によりさらに大きな会議への対応も可能
他のロジャー送信機の使用可能距離は、ロジャーオン 25m、ロジャータッチスクリーンマイク 25m、ロジャーセレクト 25m となっています。40m のロジャーテーブルマイク3も、小~大会議室であれば充分接続が可能な距離です。またロジャーテーブルマイク3は他の機種と違って、人数の多い会議などの場合、複数台置くことで使用可能範囲を拡げることもできます。
(※複数台接続時には、それぞれのマイクから同時に音声が入ってくるわけではなく、最初に音声を拾ったマイクが優先されます。難聴者は複数の声を同時に聴くのが困難なので、優先されたマイクからの音声を聴くことが可能となります)
また1台のロジャーテーブルマイク3で接続できるロジャー受信機の数には制限がありません。

一回の充電での使用可能時間はなんと16時間!
他のロジャー送信機では、ロジャーオン3は 3 時間充電で約 8 時間、ロジャーセレクト3は 2 時間充電で約 8 時間、ロジャータッチスクリーンマイク3は 2 時間充電で約 10 時間となります。それに対してロジャーテーブルマイク3は、4 時間充電で約 16 時間と圧倒的な長さとなっており、夜のうちに充電しておけば、起きている間は丸一日充電なしで使うことが可能です。103 g という重さもこの機能に活かされているのかもしれません。
マルチメディア機器との接続も可能
「ロジャーテーブルマイク3」は話者の声を直接拾うだけではなく、パソコンなどマルチメディア機器と繋いでそれらの音声を送信することもできます。この機能によって、オンラインミーティングなどでも難聴者の聞こえを改善することが可能となります。またスマートフォンやタブレットと接続をして「UDトーク」「Google Live Transcribe」など音声文字変換アプリの外部マイクとしてつかうこともできます。ただしロジャーセレクトと違って、Bluetooth 機能は持っていないので、付属のミニピンプラグ・オーディオケーブルを使って接続します。
付属のリモコンにより手元での操作が可能
「ロジャーテーブルマイク3」にはリモコンが付属されており、ミュートのオン / オフや、集音範囲の設定を手元で行うことができます。この機能はロジャーセレクト3にはないものです。ロジャーオン3ではアプリをダウンロードすることで手元の携帯やタブレットでの操作が可能です。
「ロジャーアンリミテッド」機能により、受信機の機能を無制限にセットアップ
アップグレードされた「ロジャーテーブルマイク3」には「ロジャーアンリミテッド」機能が搭載されました。これはロジャーダイレクトの機能を持つフォナック補聴器に、受信機の機能を簡単かつ無制限にセットアップできる機能です。
関連資料リンク集
「ロジャーテーブルマイクⅡ」リーフレット (2ページ)
動画:ビジネスシーン利用イメージ(ロジャーセレクト / ロジャーテーブルマイクⅡ) (YouTube)
(2022/08/28 テーブルマイクⅡとして執筆 2025/01/14 テーブルマイク3として全面改訂)
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