会議 / ゼミ / ミーティング専用の補聴援助システムとは?「ロジャーテーブルマイクⅡ」のここがスゴイ!

補聴援助システム「ロジャー」の近距離対応マイクのなかに「ロジャーテーブルマイクⅡ」という機種があります。ネット上でも、あまり記事も見かけませんし、見ても「会議専用」「卓上置き型」などと書いてあるので、利用場面も限られそう。おまけに高い!(セレクトやオンの140,800 円に対し、テーブルマイクⅡは173,800 円 / 共に税込)

 

確かに利用環境は限られますが、その環境では圧倒的なパフォーマンスを誇っています。私のロジャーの師匠は「テーブルマイクの iN (ロジャーダイレクト)があれば、絶対売れるのに!」と言っているくらいです。今回は形も似ている「ロジャーセレクト」との比較を中心に、「ロジャーテーブルマイクⅡ」の実力に迫ります。

 

 

ロジャーセレクトとほぼ同じ大きさなのに、重さ 3.7 倍!?

大きさは、ロジャーセレクトの円形(直径5.5 cm)に対して、ロジャーテーブルマイクⅡは正方形(6.9cm 四方)と少し大きい程度。共に手のひらに充分収まる大きさです。ところが重さは、ロジャーセレクトの28 g に対して、ロジャーテーブルマイクⅡは約 3.7 倍の103 g となっています。94 g のロジャータッチスクリーンマイクより重く、ロジャー送信機の中では最重量となっています。

 

首にかけたり、襟元に付けたりする使用法もあるロジャーセレクトに対し、卓上置き型とはいえこの重さ! 逆に「どんな機能が詰まっているんだろう?」と期待感すらあります。

 

会議 / ゼミ / ミーティング利用に特化した「ロジャーテーブルマイクⅡ」

学校や大学の教育現場では、ロジャー送信機は離れた距離の先生に付けていただくケースも多いので「軽さ」というのは大きなポイントです。それに対して大学のゼミや企業では、テーブルでの 6 ~ 10 人くらいのミーティングでの利用シーンが増えてくると思います。その名の通り「ロジャーテーブルマイクⅡ」は、そういうシーンでこそ威力を発揮する機能が満載されています。

  

「ロジャーテーブルマイクⅡ」の指向性と集音する力

「ロジャーセレクト」もテーブルに置いた時は「卓上モード」に切替り、6 方向からの声を拾うことが可能ですが、その指向はセレクト本体をプッシュすることで選ぶ仕様になっています(セレクトの名称の由来です)首掛け専用に見える「ロジャータッチスクリーンマイク」もテーブルモードを備えています。

 

それに対して「ロジャーテーブルマイクⅡ」は360 度全方向からの話者の声のうち、最も明瞭に聞こえる方向が自動的に選択されます。会議やミーティングなどで話し手が切替った時、自動的にその切替りを追い、聞き手(難聴者)に切れ目なく話し手の声を届けることができます。 

 

使用可能距離は約 15m 複数台接続によりさらに大きな会議への対応も可能

他のロジャー送信機の使用可能距離は、ロジャーオン 25m、ロジャータッチスクリーンマイク 20m、ロジャーセレクト 15m となっています。15m のロジャーテーブルマイクⅡも、小~大会議室であれば充分接続が可能な距離です。またロジャーテーブルマイクⅡは他の機種と違って、人数の多い会議などの場合、複数台置くことで使用可能範囲を拡げることもできます。

(※複数台接続時には、それぞれのマイクから同時に音声が入ってくるわけではなく、最初に音声を拾ったマイクが優先されます。難聴者は複数の声を同時に聴くのが困難なので、優先されたマイクからの音声を聴くことが可能となります)

 また1台のロジャーテーブルマイクⅡで接続できるロジャー受信機の数には制限がありません。 

 

一回の充電での使用可能時間はなんと16時間!

他のロジャー送信機では、ロジャーオンは 3 時間充電で約 6 ~ 8 時間、ロジャーセレクトは 2 時間充電で約 6 時間、ロジャータッチスクリーンマイクは 2 時間充電で約 10 時間となります。それに対してロジャーテーブルマイクⅡは、4 時間充電で約 16 時間と圧倒的な長さとなっており、夜のうちに充電しておけば、起きている間は丸一日充電なしで使うことが可能です。103 g という重さもこの機能に活かされているのかもしれません。 

 

マルチメディア機器との接続も可能

「ロジャーテーブルマイクⅡ」は話者の声を直接拾うだけではなく、パソコンなどマルチメディア機器と繋いでそれらの音声を送信することもできます。この機能によって、オンラインミーティングなどでも難聴者の聞こえを改善することが可能となります。またスマートフォンやタブレットと接続をして「UDトーク」「Google Live Transcribe」など音声文字変換アプリの外部マイクとしてつかうこともできます。ただしロジャーセレクトと違って、Bluetooth 機能は持っていないので、付属のミニピンプラグ・オーディオケーブルを使って接続します。

 

 

付属のリモコンにより手元での操作が可能

 「ロジャーテーブルマイクⅡ」にはリモコンが付属されており、ミュートのオン / オフや、集音範囲の設定を手元で行うことができます。この機能はロジャーセレクトにはないものです。ロジャーオンではアプリをダウンロードすることで手元の携帯やタブレットでの操作が可能です。

 

 

関連資料リンク集

 「ロジャーテーブルマイクⅡ」リーフレット (2ページ)

 「ロジャーテーブルマイクⅡ」取扱説明書 (28ページ)

 「ロジャーテーブルマイクⅡ」クイックガイド (1ページ)

 

 動画:ビジネスシーン利用イメージ(ロジャーセレクト / ロジャーテーブルマイクⅡ) (YouTube)

(2022/08/28 執筆)

 

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